アコード ユーロRとは

アコード ユーロRは、実用セダンにタイプRの中身を移植した異端児です。

2000年のCL1は、家族向けの4ドアセダンに、2.2LのH22A型を220PSまで高めて積み込みました。ヘリカルLSD、専用の足まわり、レカロシート、そして5速MTのみという構成。後席もトランクもあるのに、中身は完全にスポーツモデルです。

なぜこんな車が成立したのかと言えば、当時のホンダに「セダンでも走りで選ばれるはずだ」という信念があったからでしょう。実際、この種のクルマを求める層は確実に存在しました。

2002年のCL7では、エンジンがK20A型へ替わります。出力は同じく220PS、6速MTを組み合わせ、車体の剛性と快適性も上がりました。結果として、これが日本市場における最後の自然吸気VTECセダンの一つになります。

以後、この価格帯のセダンは走りではなく快適性と燃費で語られるようになりました。市場が変わったのであって、車が悪かったわけではありません。

CL1からCL7まで、2世代。アコード ユーロRの歴史は、実用車に本気の走りを入れるという商売が成立した、最後の時期の記録です。

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